小説 魔法使いの嫁 銀糸篇
金と銀の糸で編まれる、『魔法使いの嫁』の新たな地平――。
【執筆予定作家陣】
◇ヤマザキコレ
「羽ばたかぬ星」
魔法使いや魔術師に布を売ることで生計を立てている、魔法使いのジョナサン。
10月のある日、彼は珍しい蚕の繭をツケの回収とともに手に入れる。
今日も野宿で夜を明かそうとするジョナサンの耳に、「はやく」という声が聞こえてきて――
◆東出祐一郎
「ウォルシュ家攻防戦」
チセとエリアスはとある土地を訪れる。
そこは、すでに家屋はなく石の壁を少し残すのみとなっている「家」の跡。
かつて憑いていたという家事妖精に興味をもったチセにエリアスは、その土地の持つ記憶をみせる。
それは遠い遠い過去に存在したブラウニーたちの記憶だった。
◆真園めぐみ
「ナチュラル・カラーズ」
魔法機構の技師であるキリドは、魔法を使ったときの魔力量を測る「計測器」を作り出そうとしていた。
試作品にまでこぎつけた彼がデータ集めのために協力を仰いだのは「カラーズ」と呼ばれる魔法使い。
キリドとカラーズの奇妙な同居生活が始まった。
◆吉田親司
「戦場の赤子」
大英帝国とナチス・ドイツの戦闘機が空を舞う1940年。
日本人の魔法使い・G中佐と彼に付き従う霧島は、イギリス王立空軍の飛行場にいた。
観戦武官でありながらスピットファイアで出撃したG中佐は、
ドイツ機にグレムリンが取り付いているのを目にする。
戦争に魔力を持ち込んだ者がいる……!
◆相沢沙呼
「ウォールド・アビーの階下で」
家女中のキャスリンが働いているのは、ロウフィールド伯爵一家が暮らす邸宅ウォールド・アビー。
ここには「ダイアナ」と呼ばれる妖精が住んでいて、家に繁栄をもたらすと言い伝えがあった。
この地で生まれた人々は全員がそれを信じているのだが、ある日「ダイアナ」が屋敷を出ていったという騒ぎがあり……
◆秋田禎信
「愛は厄介な尻尾」
チセが澱みを浄化したあとの猫が集う町、ウルタール。
澱みという心配事もなくなり、平和で安寧な日々を過ごす猫たちだったが、
町に引っ越してきた猫嫌いの少年の過激な発言に、
一部の猫たちは悪魔の再来だと騒ぎ立てはじめ……
◆大槻涼樹
「アニェラのうた。」
イングランド東部ノリッチの孤児院で暮らす11歳の少女・アニェラは、
同室のミランダ、ジョージィ、キャシーをはじめとする孤児たちとともに、
貧しく厳しい日々を必死に生きていた。
そんな彼女の唯一の楽しみは、毎冬やってくる移動式遊園地。
今年もやっとその時期が訪れる──
◆五代ゆう
「稲妻ジャックと虹の卵 後篇」
ニューヨークで探偵を営む“取り替え子"の妖精・ジャックが依頼されたのは、盗まれた竜の卵の回収。
稲妻ジャックの名のとおり電光石火で依頼品を取り戻し、
あとは依頼主の魔術師にブツを渡すだけ……だったはずが、
幽霊や魔術師を巻き込んだ大騒動に……!
※参加作家につきましては今後変更する可能性がございます。
★収録ページ数:448P
※ご注文確定後のキャンセルは承っておりませんのでご了承ください。
¥1,430(税込)
発売日:2017/10/10